年末に寄せて

2021年12月30日 01:50

飯生音楽教室に通ってくださっている皆さまへ。


今年も無事にレッスンを終えることができました。

特に、テキストの進度もスピードアップする子が増え、宿題の先まで譜読みをしてきたり、暗譜で弾けるほど親しんでもらえたり、、、大人の生徒さんも、お仕事でお忙しい中、必ず進歩してくる。これらがどれだけ大変なことか、演奏者としてよくわかるので、何度も感動や感銘を受けながらレッスンさせていただきました。

保護者の皆様も、レッスンノートやメッセージにて、年末の温かいお言葉をいただき、大変うれしく思います。


現在、主に使用しているテキストは、メインの流れとしてひな形がありつつ、お子さんの個性を見ながら、都度アレンジを加えたりしています。大人の方は弾く目的に合わせて、提案したり、持ち込みでレッスンしています。


これは、誰かを特別扱いするなとどいう意味合いとは違い、学ぶ内容の結果は同じだけれど、通り道としてのテキストをどの道にするかアレンジする、と捉えていただけると有り難いです。



また、本来であれば、テキストも一人一人新品のものを持たれるのが理想ではあります。

すでに書き込みがあるものから学べることも多いのは確かです。(私もとてもレアな曲は、先生からコピーさせていただいたりします。そこでの書き込みから発見があったりするので)

ただ、まだ演奏の基礎段階にある場合は、出来れば、まっさらな状態から様々なことを想像したり、どんなに時間がかかっても、自分自身で試行錯誤する子の方が伸びる気がしています。

私が習う立場にいたときも、テキストが終われば、その頃には自然と先生が次のテキストを用意してくれていて、あとは実費精算してレッスンが続いていきました。

ただ、現代においては、なかなかそうは行かないものだと感じることが時々あります。

ちなみに、楽譜はネットでも手に入りますが、私の場合、基本的に、先述したように、児童生徒に関しては、個々に合ったテキストを見極めるために、大きな楽器店まで足を運び(ヤマハ銀座店など)、しっかりと中身を吟味してから調達することが多いです。

昔はバイエル、ソナチネ、、、と、決まりきった順序で習ったものですが、今は様々なメソッドが確立され、国内、海外、など、とにかく決めるのに時間がかかるほど多くの種類のテキストが作られています。

本来、そこまでする必要は無いのかもしれません。ただ、子どもの顔が一人ひとり思い出されては、『ああ、この楽譜のイラストは〇〇ちゃんが喜びそうだな』とか、『この曲が入っているなら、〇〇君が気に入りそうだな』とか、あれこれ浮かびますし、やはり子どもの顔を思い出しながら実際に手に取って選んだテキストは、私にとっても大切なものになります。

現在では殆どが、初心者に馴染みやすい印刷やデザインの楽譜が殆どですが、指導している内容が、世界的な伝統芸能であることは変わりません。

しかし、今はもう貴族のものでも、宗教のものでもない。市民が誰でも親しめるアートの一つとして認められたために、敷居も随分低くなりました。

反面、『こちらはお客さんなのだから、やってもらって当たり前』『内申書に有利だから、受験が済んだらおしまい』などの、言葉ではなくとも伝わる空気のようなものが漂っていることが、本当に僅かですが感じてしまうこともあります。

これは、本来はそういった価値観の方ではないと思っています。心に余裕を無くしたときに、こういった問題が起こりがちです。


結果的に自分自身が辛く苦しくなってしまうことにもなりかねません。



年末年始は皆さんリラックスして、のびのび休養を取りましょう。
努力ももちろん大切ですが、メリハリが無いと、集中力も落ちてしまいます。
私も、この冬休みはのんびりとさせていただきます。


もちろん、お困りのことがあれば、メッセージしていただいて結構です。
逆に、ハッピーな報告メッセージも大歓迎ですよ\(^o^)/

それでは皆様、よいお年をお迎えください。


記事一覧を見る

powered by crayon(クレヨン)